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3 プリマ誕生(2)

私は応接セットの衝立の影で、ワンピースを脱いだ。
背中に両手を回しブラジャーを外す。そのまま両の乳房に手を当て息を整えていると、いつの間にか後ろへ回っていた彼が、そっと肩に両手を置いた。瞬間、背筋の中を熱いものが走り、鳥肌だったうなじに彼の唇が触れた。反射的に振り返り、彼の胸にすがるようにして顔を埋めた。
背中に回された彼の両腕に力がこもり、抱きすくめられた私の唇に彼の唇が合わせられた。彼は強く口を吸った後、舌を入れて来た。二人の口の中で、彼の舌と私の舌が蛇のようにもつれ合う。裸になることで構えていた全身の力が急に抜けてしまっていた。
口を吸っていた彼の唇が離れ、首筋から胸へと身体を沈めながら移動する。背中に回した両手も私の肌を撫でながら下がり、腰のところで左右からショーツを摘み、一気に足元に引き下ろした。

「うっ」と私は声にならぬ叫びを上げたが、前にかがみ込んだ彼の舌が陰部に入って来たため、快感の声に聞こえたかもしれない。
私は腰の力が抜けてしまい、なよなよと床へくずおれてしまった。

床に座り込んだ私の肩に手を当て、体重を乗せるようにして押し倒した彼が両手を軽く握った。呆然として素直に差し出した両手を、彼は凄い力で背中へとねじ曲げ、ざらざらとした感触の縄のようなもので素早く後ろ手に括り合わせてしまった。

「はっ」として我に返ったが、私には未だ、この状況がほとんど理解できなかった。首を回して彼の姿を探すが、床に伏せた私の横で右手に縄を持って立っている彼の姿は、最前までとはまるで別人のようだ。確かに、一瞬のうちにすべてが変わったことだけは理解できた。

そのとき彼が、右手に持った黒い麻縄を強くたぐり寄せた。
後ろ手に縛られた両腕と肩に激しい痛みが襲った。縄尻を引かれるまま私は、よろよろと上半身を起こし、突然襲い掛かった痛みに怯え、ただうなだれるばかりだった。
私の頭脳の冷静な部分が、このままでは観念したと思われるだけだと告げる。ここで抵抗しなければと、焦る気持ちはつのるのだが、どうしても身体が付いて行かない。足元を見ると両膝は離れ、あられもない格好で座り込んでいた。

彼は、そんな私の様子に安心したのか、得意そうなバリトンで言った。
「びっくりしたでしょうね。理不尽な事とも思うでしょうが、あなたの美しさを引き出すためには、仕方がないことなんです。無防備な姿で、諦めきった様子で、そうして蹲っている裸身は想像していた以上に美しい。まるで私の友人たちを見ているようだ」
「やめてください。私はあなたに、こんな乱暴をされる理由はありません」
無意味なことを言ったと思ったが彼は小首を傾げ、私の言葉を反芻しているような仕草を見せた。
「乱暴。心外なことを言いますね。あなたの美しさを引き出すことが、そんなに嫌われなければいけないことなのですか。もっと喜んでくれてもよいのに」
「喜ぶですって。馬鹿なことは言わないで早く縄を解いてください。痛くてしょうがないんですから、絶対に暴力ですよ」
「暴力。暴力がお嫌いですか。肉体に加えられる暴力など、なんの意味があるのです。痛みなど、ただの瞬間にすぎないではありませんか。永遠に続く精神の痛みに比べれば、肉体の痛みなど畢竟、心地よいものです。今日は、あなたの美しさを引き出すために、肉体の苦しさを十分に味あわせてやりたい。まず、衣装が大切ですから、きれいに縛り直してあげますよ」

縄尻を強く引かれて私は「ひー」と叫び声を上げた。
叫びを意に返さず彼は、きりきりと縄を引き絞る。縛られた両腕が不自然に引き上げられる激痛に負け、私は意に反しよろよろと立ち上がらざるを得ない。渋々立ち上がった私の肩をつかみ、彼は「正座しなさい」と、きっぱりとした声で命じた。
仕方なく私は、犬のように言いなりになり、全裸のまま膝を折って正座した。彼は、後ろ手に縛った縄尻を持ったまま背後へと回る。

「思った通り、あなたは柔らかい身体をしていますね」と言いながら、背中で交差させた両手首を、さらに高く持ち上げようと縄を上へ引き絞る。両腕が首筋の近くへ来るまで引き絞った二条の縄を二つに分けて首に回し、きりきりと結び目を作った後、左右に分けた縄で両の乳房を菱形に囲むように縄掛けをしていく。
「これが菱縄縛りというんですよ」と、彼がうれしそうな声で命名した。

彼の言う通り、うつむいた私の目に、両の乳房を中心にした二つの縄の菱形が見えた。もう上半身は身動き一つできないくらいに緊縛されてしまった。細いウエストにも縄が二巻きし、お臍の下で結び目を作られている。
「足を開きなさい」
言われるままに少し両足を開くと、お臍の下の結び目から延びた二本の縄が足の間をくぐり、お尻の割れ目に沿ってギュッと引き上げられた。

「きゃっ」とかん高い悲鳴を再び上げたが、彼は意に介さず「痛いかもしれませんが、縄の間に入れますからね」と言って性器を二本の縄の間に挟み、身体を縦に割るようにして縄を背中へと引き絞り、ウエストを巻いた縄に結び付けた。私の性器は二本の麻縄に厳しく挟み込まれてしまい、激しい驚愕と痛苦が電流のように身体の中心を突っ走った。

「歩いてごらん」と彼はさりげなく言って、背中を乱暴に突いた。
反射的にたたらを踏み、二・三歩よろめいた私の性器が激しく縄で擦れた。針の先で引っ掻かれたような鋭い痛みに声にならぬ叫びを上げ、再び屈み込もうとしたが瞬間、屈めた身体でひきつった縄が性器と肛門に擦れて食い込み、全身がカッと熱くなるような苦痛と屈辱が襲った。進退窮まった私は、きつく歯を噛みしめてこの苦痛と屈辱に耐え、ただ悄然と直立しているばかりだった。

「ああ、本当に美しい。これが美の極致ですよ。あなたも自分の美しさを見なければいけません」
独り言のように彼は言って、部屋の隅に用意していた大きな姿見を私の前に運んで来た。

彼に無理矢理見せられた鏡に映った私の顔は、少し青ざめていた。
まず、顔に目が行ったことに私は満足した。こんな異常な状況の中でも未だ、精神は正常に働いているらしかった。
しかし、青ざめた顔以外は実に悲惨な状態だった。首から下は幾何学模様になった黒い麻縄が素肌を厳重に戒めている。ちょっと大きすぎると思っていた乳房は、さらに大きさを強調して菱形に縛られ、縄目の外に飛び出している。ウエストにも二巻き縄が巻かれ、中央に作った結び目から股へと延びた二条の縄が陰毛に分け入り、性器を挟んで尻の割れ目へと這い上がっている。黒い縄目の間から、ピンク色の性器が唐突に飛び出しているのが他人事のようにユーモラスだ。

「後ろも見なさい」
肩をこずかれて私は、見返り美人のように振り返って私の裸を見る。両腕は背中に不自然なほど高く持ち上げられ、手首と二の腕がきつく黒縄で縛られている。手首を縛った縄は首に回されて乳房を縛った菱縄へと続いている。股間から引き上げられている二条の縄は尻の間を深く割って這い上がり、ウエストを締めた縄に結ばれていた。正面に比べればシンプルな構図だと頭の中でうそぶき、陰惨な黒縄で割られた形のよい自慢のお尻を愛おしむように見つめた。

大丈夫だ。こんな状態でも私は十分に綺麗だと思った途端。
「きゃー」
今日四度目の悲鳴が私の口を突いた。鏡の中の、きゅっと締まった自慢のお尻に赤い筋が走った。
「きゃっ」と、また叫んだときには、彼が尻に打ち下ろす一メートルの竹の物差しが見えた。また一筋、白い尻が赤く染まり、身震いしたお陰で黒縄に挟まれた性器に激痛が走った。
何十回叩かれたのだろうか。数え切れないほど「きゃっ」と言う悲鳴を上げ裸身をくねらせてもだえ苦しんだ後、私は失禁し床に崩れ落ちた。
プロフィール

アカマル

Author:アカマル
http://prima-m.com/
官能のプリマ全10章
上記サイトにて公開中。

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