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3 プリマ誕生(3)

微かなアンモニア臭が鼻を突き、こらえきれない下半身の痛みとともに、初めて恥ずかしさがこみ上げ、耳の先まで赤く染まるのが自分で分かった。
「うーうー」と唸る彼の声が、混乱した私にも異常に耳に付いた。ひとしきり感に堪えたような唸り声が続いた後、しばしの沈黙があり、彼が屈み込む気配がした。

彼は、私のウエストの後ろにある縄の結び目をほどき、股間を縛った縄を解放した。
床に延びた私の身体に覆い被さった彼は、両足を押し広げ尿にまみれた陰部に口を付け、ペロペロと舌で舐め続けた。彼が呼吸する度に「美しい、美しい」と言う声が、かろうじて残った私の理性の耳に聞こえた。

彼の舌で、彼にとって清浄にされた私は、強く縄尻を引く彼の力で荒々しく上半身を引き立てられ、再び床に座らせられた。
性器を厳しく挟んでいた縦縄が解かれたお陰で、股間を襲う激痛はなかったが、竹の物差しで無数に打たれたお尻全体が鈍く、火傷の後のようにヒリヒリと痛んだ。
「あなたの肉体の反応はすばらしい。美しさだけではなく、私を遠い世界へと誘ってくれる。もう少し、もう少ししたら。私は向こうの世界に飛び立てるかもしれない」
もちろん私の肉体はすばらしいに決まっているし、あたら疎かにはしてこなかったつもりだ。しかし、向こうの世界とか、飛び立つとかと言った、彼の狂おしいバリトンは少しも理解できる論理を持ってはいなかった。

身をすくませるようにうなだれて座った私を、何か思案に耽るように見下ろしていた彼は突然、震える両手で肩をつかみ、しゃがみ込んだ。悄然として俯いている私の顔が気に入らないのか、顎に手を掛けて仰向かせ「目を開きなさい」と命じる。わざと薄く開けた目を覗き込み「まだ、まだまだ、だね」と恐ろしい声で言った彼は、素早い動作で床にそろえて投げ出していた両足首をつかんだ。
強い力で足を開かせ、両手で持った足首を交差させて重ね、あぐらを組ませる。新たに取り出した黒い麻縄で、あぐらに組んだ両足首を厳しく縛る。私は陰部を剥き出しにした恥ずかしい姿に緊縛されてしまった。

縛り終わって立ち上がった彼は、大きく息を吸い込み「えい」と声を掛けてから屈み込んで、あぐらを組んだ私の太股に両手を差し込み、四十五キログラムの裸体を抱え上げた。ちょっとふらつきながらも彼は、私を抱えたまま十歩ほど歩き、素足のまま土間へ降りた。
幅二十センチメートルほどの柱の前まで進み、柱に向き合わせて私を土の上に降ろす。あぐら縛りにされた裸のお尻と陰部に、冷たい土の感触が残酷に感じられた。彼は柱を向いて座らせた肩に手を掛けて、私を仰向けに引き倒した。上がった両足を閉じようと必死にもがく私にお構いなく、腰のところを持って柱へと押し付け、えいっとばかりに腰と尻を柱に持たせ掛けたまま押し上げる。
私はあぐらを組まされたまま逆立ちにさせられ、性器と肛門を天井に向けた格好で、柱に緊縛されてしまったのだ。

「この黒い陰毛が卑猥なんだよね。やはり、きれいにしなければ、どんなに望んでいても、私の友人たちの仲間入りはできないかもしれませんよ」
決して私が望んだこともない希望を彼は勝手に作り、踊るようにして部屋を出ていった後、大きな紙袋を下げて戻って来た。
その間少しの時間だったが、私は、さんざん打たれて赤く腫れ上がったお尻を宙に晒し、時とともに動く部屋の空気を、私に残された日常感として、思い切り開かされた性器で感じていた。もちろん、生まれて初めての体験だったことは間違いない。

彼は紙袋からはさみを出し、私の顔を跨いで屈み込んだ。
ジョキ、ジョキという音がして、切り取られた陰毛が私の腹や乳房の上に舞い落ちて来る。
「さあ、だいぶきれいになったから、仕上げをしてしまおうね」
彼は楽しそうなバリトンで言って、陰部全体にシェービングスプレーを振り掛け、ジレットの剃刀で残った陰毛を剃り始めた。
「あなたのお尻は、けっこう毛深いんですね」
言葉とともに肛門の周囲で、ジレットがジョリ、ジョリと音を立てる。私は、これ以上恥ずかしいことはないという体験を続けたにも関わらず、また耳朶まで赤くなってしまった。

陰毛を剃り終えた彼は、ひとしきり満足したように私の恥丘を両手で撫で、性器に舌を這わせていたが「やはり不十分のようですね」と、低く呟いた。

彼に性器を舐められる刺激に、キチガイじみた状況の中でも全てを受容し、開き直って陶然とした快感を味わおうかと思っていた私も、彼の呟きに唖然として目を見開いた。
何が不十分だ。何がもう少しだ。私はキチガイの慰み者ではない。
そう思った瞬間、昨日展示場で見た、ヴァイオリンを弾く少女の写真が私の脳裏に甦った。そう言うことなのか。そう言うことだったのかと、なんだか分からないなりに私は、何事かを理解したように思ったのだがー。彼の始めた行為は余りにも意表を突くものだったので、私の思考は情けなく中絶してしまった。

彼がジレットに代えて紙袋から取り出したのは、大きなガラスの注射器だった。びっくりして目を見張る私の眼前で、なぶるようにちらつかせたその注射器にはしかし、針は付いていない。
「びっくりしたようですね。でも、私は医者ではないもの。注射なんてしませんよ。これは浣腸器。あなたのきれいになったお尻に使って、今度は、あなたのお腹の中をきれいにしてあげたいんですよ」
そう言って彼は薬瓶を取り出し、巨大な浣腸器に薬液を、おもむろに吸い込ませた。
プロフィール

アカマル

Author:アカマル
http://prima-m.com/
官能のプリマ全10章
上記サイトにて公開中。

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