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7 暴虐(3)

ようやく歩き出した私の尻を、立ち上がった彼が力一杯蹴り上げた。二メートルほど蹴り飛ばされた私は、胸から床に倒れ込む。一瞬息が止まり、続いて床で擦れた乳房と、蹴り上げられた肛門を中心にしたお尻に激痛が襲った。

「急げ」
背後から彼が怒声を浴びせる。私は、本当に殺されるかもしれないと思い、痛みを堪えて這い、黒い麻縄の束と鞭を持ち帰った。
縄と鞭を膝の前に置き、素裸で正座した私に彼は「縛ってくださいと頼め」と命じる。
「縛ってください」と、か細く言った途端、頬に平手打ちを食った。
「違う、私が教えてきたようにお願いするんだ」

もう声は、深みのあるバリトンではなくなってしまっていた。かん高いかすれた音が、まるで違う男の声のように彼の口に溢れる。打たれてヒリヒリと痛む頬にまた、涙が流れた。
私は冷静さを取り戻そうと、奥歯を噛みしめてから声を出した。
「どうぞ、私の素っ裸の身体を恥ずかしく縛り上げてください。淫らな乳首と尻を鞭打ち、卑猥なお尻の穴とおまんこを、こころいくまで弄んでください、お願いします」
「よしっ」と彼が頷き、私は彼に背中を向け両腕を背中に回し、縛りやすいように首の方へ手を高く上げた。うなだれた頬を止めどなく涙が流れる。

彼は荒々しい手つきで、荷造りをするように私を縛り上げていく。
いつもと同じ菱縄に緊縛されたが、乳房や腕の裏側、ウエストなどの柔らかい肌が、二重に回された黒い麻縄に荒々しく挟み込まれる。縄目に挟まれる度に柔肌が悲鳴を上げ、全身が針で突かれるような痛みに震えた。私を縛り上げるときはいつも、縄目に肌を挟み込まないように十分気を使っていた彼だが、今、そんな配慮はない。
身体のあちこちで縄目に挟み込まれた素肌がひきつって、辛く痛む。まるで罪人のようだと思ったが、罪人でも全裸で縛られはしまい。優しさを欠いた彼の仕打ちはこれまでと違い、立派な拷問だった。本当に殺されるかもしれないと、私はまた思った。

全裸後手菱縄縛りに私を緊縛し、しばらく身体に食い入った縄目を楽しそうに検分した後、彼は「立て、立って土間に降りろ」と命令した。ぐずぐずしてまた、顔を叩かれたくなかった私は、そそくさと立ち上がり、早足で土間に降り悄然とした風情で素早く冷たい土の上に正座した。命令して置いて、取り残される格好になった彼は、怒りに油を注がれたように燃え上がり、凄い形相で私を追って土間に飛び降りた。右手には、愛用の黒革の鞭がしっかりと握られている。彼を挑発した付けは、たっぷりと支払わさせられそうだった。
「四つん這いになって尻を高く上げろ。この性悪女め。私の世界を蔑んだ罪を十二分に罰してやる。もう二度と私の美しい世界には近付けないようにしてやるからな」
自分の怒りをなおさら高めるように、彼は吼え立てた。

やはり私は彼にとって罪人であるらしい。たとえ殺されるにしても、付け入る隙は見い出せるだろうと私は思い。できるだけ従順に振る舞う。しかし、四つん這いになれと言われても、両手を後ろ手に縛られた私に前足はない。彼を刺激しないように急いでバランスを取りながら、両膝に神経を注いで前屈したが、やはり前頭部をしたたか土間で打った。姿勢を変えて、横顔と肩を前足にした私は、彼に命じられる前に両膝をできるだけ開き、肛門と性器を思い切って宙に突き出した。
目一杯開ききった陰部を、冷たい空気が容赦なくなぶり、寒い。この皮膚感覚も、少しの間の気休めにしかならないと意識した途端、鋭く空を切る鞭の気配が周囲を圧し、一切の意識も、音も、打ち叩かれる皮膚の痛みに飲み込まれた。
黒い皮鞭は、高く突き出した私の尻を縦横に四回なぎはらった。今までと違い、刑罰を加えられる感覚の痛苦が、四つの筋となってお尻を貫いて行った。余りにも鋭く、差し貫かれるような痛みに私は、尻の皮膚が鞭の打撃に裂かれ、血が滲み出しているのを、なま暖かい感触で知った。
プロフィール

アカマル

Author:アカマル
http://prima-m.com/
官能のプリマ全10章
上記サイトにて公開中。

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