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- 2010/09/13/Mon 17:58
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- 第1章 -M-
「もっと高く、もっと大きく、もっと凄まじく、あなたの美しい音を、恥ずかしくみっともない、卑猥な格好をした姐さんに聴かせてやってください。さあ、もっと、もっと、尻の穴から尻尾を生やした助平な姐さんのために囃し立てろ」
いくら私が憎々しいと言っても、二人が出会うきっかけとなった少女の音楽を持ち出す必要はない。あれほど賛美し、作品にまで昇華させたヴァイオリンの少女を余興の伴奏者扱いしたのでは、少女の音楽ばかりではなく、その全人格さえ否定し去ってしまうことになる。
少女の音楽に惹かれ、彼のバリトンに酔い、作品世界に繋がる官能を共有しようとさえした私は、この悪趣味を許すことはできなかった。また、ここまで墜ちてしまった彼の感性が情けなく、それを認めてしまいそうになった自分の見識さえ恥じそうになってしまった。
一切を否定してしまいたくなった私は、声を限りに「変態め、恥を知りなさい。あなたの卑屈な心根の方が、私の弄ばれた肉体よりよっぽど恥ずかしい」と大声で叫んだ。
愉快そうだった彼の顔付きがまた剣呑に変わり、殺気を帯びて振り下ろされた手が私の頬を張った。怯むことなく私は、打たれた顔を振って声を限りに「罪のない少女を弄ぶのは止めろ。こんな獣の巣窟から早く、彼女を家に帰しなさい」とどなった。
「くそっ」と、憎々しげに私を見据えて吐き捨てた彼は、
「おまえも、こいつも、みんな俺のもんだ。よっく見ておけ」と言って方向を変え、今度は少女に向かって走り、無心にヴァイオリンを弾く彼女に手を伸ばし、ピンクのワンピースの端を掴んで力一杯引き裂いた。
ビリッという激しく布を裂く音がヴァイオリンの音色を止め、声もなく立ちつくす少女の下着を、悪魔となった彼が引きむしる。その理不尽な行為に我を忘れた私は、全裸で後ろ手に緊縛された身も省みず、お尻からぶら下がった鞭を引きずったまま彼に、全身の力を込めて頭から体当たりした。
下着をむしり取られ、ヴァイオリンを片手に持って震える全裸にされた少女の前で、体当たりされた彼はあっけなく尻餅を付いた。とたんに、真っ赤に顔色を変えた彼はすぐさま立ち上がり、私のお尻から垂れ下がっている鞭を掴んで強引に手元に引き絞った。反射的に前方に逃げ出した私の肛門から激痛とともに鞭の柄が抜け、バランスを崩した私は、菱形に縛り上げられた乳房を下に、床に向かって無惨に倒れ込んでしまった。
肛門から引き抜いた鞭を握り直した彼は怒りにまかせ、倒れた私の裸身を縦横に鞭打った。そのうちの一発が彼を見据えた顔を激しく打ち、頬から生暖かい血が滴り落ちるのを、修羅場の中で感じた。
私の流す僅かな血を見てうろたえたのか、興奮したのか、彼はまた対象を変え、呆然と佇む少女へと立ち向かい、右手を振り上げて少女の頬を打った。二度、三度と激しく頬を打たれた少女は、ショックのあまりヴァイオリンを床に落とし、声にならぬ悲鳴を上げて部屋の隅へ逃げ込むと、両手で頭を抱え込んだまま震えあがり、剥き出しの尻を無防備に高く背後へと晒した。
ヴァイオリンを拾った彼は「俺に恥をかかせやがって、おまえはとんだ紛い物だ」と、訳の分からぬ独り言を呟きながら、部屋の隅で尻を突き出している少女へと迫る。
右手で握ったヴァイオリンを頭上高く振り上げた彼は、少女の白い、裸の小さな尻に打ち下ろした。
バシッという鋭く皮膚の鳴る音と、メキッというヴァイオリンの胴が割れる音が同時に響いた。途端に、小さな尻を突き出したまま縮み込んでいた少女が「ぎゃっー」と言う凄まじい叫びとともに飛び起き、彼の胸元へむしゃぶり付いた。華奢な両腕を奔放に振るい、追い詰められた猫のように爪で滅茶苦茶に彼の顔を引っ掻く。
突然の予期せぬ抵抗に彼が面食らい、再び彼女の頬を打ち叩こうと手を振り上げたとき、私は全身を襲う痛みを忘れて立ち上がり「これ以上、その子を痛めつけたら、私が許さない」と大音声を上げ、彼の暴虐を制止しようと全存在を賭けて突進した。
後ろ手に緊縛された両の拳を握りしめ、足が床を蹴る度に内腿の柔肌を刺す短く伸びた陰毛にもめげず、私は裸の尻の筋肉を躍動させていた。
悪魔となった彼の肉体へと私は、力の限りジャンプしたが、私の声に身構えていた彼は、少女に顔を引っ掻かれながらも、彼女を抱き抱えるようにして、するりと身をかわしてしまった。
彼の動きに対応できず、勢い余って壁に激突し、床に倒れ伏した私の首を縛った縄尻が強い力で引っ張られた。一瞬呼吸が止まり、目の前が真っ暗になった。頭の芯まで食い入る、死に至ると思われる苦痛が全身を襲った後、すっと全身の力が抜け、私は脱糞し失神してしまった。