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6 官能の宴(7)

「やめて。やめてください。お願いだからやめてください」
僕は泣きながら、震えながら哀願していた。
「恥ずかしい男ね」
彼女の吐き捨てた言葉と、ひときわ高く音を立てて尻で鳴った鞭音が、痛みの感覚もないまま僕の耳に残った。
ピーと口を鳴らした後、Mは僕の側に屈み込んだ。

黙々と、僕を父の裸身に縛り付けた縄を解きながら、ひときわ覚めたアルトで言い聞かせるように話し掛ける。
「だから私の希望通りにした方が良かったでしょう。何てったって君は初心者なんだからね。背伸びはしない方がいいのよ」
子供扱いされたようで全身が熱くなったが、鞭打たれて熱く痛む尻の感触が僕を、そのまま異数の世界に閉じこめてしまった。

泣き咽ぶ僕を父から離した後。緊縛されたままやっと、人心地ついて放心している僕の前に、彼女がすっくと立った。
「口ほどにもないことしかできなかった罰を受けてもらうわよ」
声とともに、精液で濡れてしまった黒いビキニパンツが頭から被せられた。生臭い精液の臭いと、べと付く不快感に咽せかえると「情けない行動の罰を、勝手な性にまみれたパンツで償うのよ」と言って、目が見えるようにパンツの形を整える。
彼女のために身に着けた、真っ黒のビキニを頭から被せられたまま、後ろ手に緊縛された戒めを冷たい仕草で解かれた僕は、痺れきった両手を久しぶりに前に回して指を屈伸させた。

痺れた両手に回りきらない、血液の遅さに苛立っている僕に「いいわね」と声を掛け、Mが背中を見せた。
しなやかな両腕を背中に回し、僕が上げられないほどの高さまで両手を揃えて上に上げる。
「縛ればいいんですよね」
顔に被せられた黒いビキニ越しに、自分の精液に咽せかえりながら、僕は彼女の手首に黒い麻縄を這わす。
彼女が僕の肉体を緊縛した様子を思い出し、なぞるように、丁寧に縛り上げる。乳房を囲む菱形の縄目や、二の腕に巻き付ける縄の動きには、厳しくチェックが入る。これも彼女を飾るドレスだから仕方がないかと、少し冷静に考えられるようになった僕は、頭に被ったビキニの向こうでほくそ笑み、股間に伸ばす二条の縄に工夫を凝らした。
二本の縄に間隔を取って、大小二つの硬い結ぶ目を作ったのだ。もちろん大きな結び目は性器の中に、小さな結び目は肛門の中に押し込むつもりだ。
ウエストを二巻きし、背中から股間に下ろした結び目を性器と肛門に当て、指で柔らかな粘膜を押し開いて、順番に挿入した。彼女の口から、ウーとうめき声が漏れ、恨むような陶然とした視線が見上げた僕の目を打つ。

Mの反応に自信を持った僕が、股間に食い込み、性器と肛門に分け入っている縄尻を力一杯引き絞ると、彼女はムーと大きな甘えるような声を上げ、豊満な尻を左右に揺すったのだ。
今度は、黒い麻縄の結び目をくわえ込んだ性器と肛門に指先を這わせ、片方の手で縄尻を引き絞った。指先に粘膜の蠕動する感覚が伝わり「ヒー」というセクシーな叫びが口を突いた。
もう、紛れもなく僕が支配者だと思った。萎えきっていたペニスも熱く勃起し、指先に伝わる敏感すぎるほどの彼女の性感と、縄尻から伝わるダイナミックな身体の動きが、僕の人格のすべてを支配し尽くしていた。
プロフィール

アカマル

Author:アカマル
http://prima-m.com/
官能のプリマ全10章
上記サイトにて公開中。

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