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- 2010/11/26/Fri 15:00
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- 第2章 -ピアノ-
Mの行動に付いていけないことを見透かされないように「チチは縛られるのが好きなのかと思ってた」と無理に言葉を重ねると「性に定番はないのよね」とあっけなく言い捨てられてしまった。
股間の痛みを止めようとして聞いた問に対する答えは、極めてシンプルだった。そう、性に定番はないんだ。きっと僕は、面倒くさい気配りの要らないマスターベーションを選ぶな。
「だめよ。早く付いて来なきゃ。君のチチとハハがピンチなんだから」
のろのろと引きずられる僕が一喝されたかと思って、ペニスが萎えきってしまったが、杞憂だった。
彼女が横に歩いたお陰で、ようやく視界に入った光景から舞台の進行が分かった。Mは、母にのし掛かったまま萎えてしまった父のペニスを救援に行くつもりなのだ。
まるで騎兵隊だな、と僕は思った。ビデオで見たジョン・フォードの古い映画を、今さらMに見せてもらいたくはなかった。
母の股間を割った縄をほどき、正に挿入しようとしたところで立ち往生してしまった父のペニスに、Mは後ろ手の不自由な格好で、しかも背後に僕を従えた異様な体勢のまま食らいついた。
しばらく彼女が舌を使い、立ち直った父のペニスはようやく、母にインサートできたようだった。後ろ向きの僕に見えはしなかったが、中腰の苦しい姿勢に耐えきれなくなったころ、高まりを極める両親のくぐもった声が妙に新鮮に、すばらしく耳に響いて来た。何年振りのセックスなのかは知らないが、とにかく祝福するだけの価値はあると、十分に感じられた。
久しぶりに官能を極めたに違いない両親がその後、背中合わせに緊縛された僕とMにしたことといったら、お礼の気持ちがあったにしても、とても思い出したくはないほどの凄まじさだった。何と、母が僕のペニスを口にくわえさえしたのだ。
別にもう、僕はどうって事はないが、最後までMと普通のセックスができなかったことだけが悔やまれてならなかった。
やっぱり僕は、性を憎みながら一人で性に浸る方が性に合っているようだ。