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11 通洞坑-2-(3)

岩盤の間にできた狭い洞窟にMは座り込んだ。冷たい岩が裸の尻に触れる。目の前に置いたランタンの光に目をやりながら、冷静に状況を分析しようとする。
先ほど戸口でベンツのエンジン音を聞いたが、もう心配はなかった。子供たちは危機を脱したのだ。後は、助けを呼びに行った修太が見咎められないように、産廃屋たちを引きつけておくことがMの仕事だった。

「楽しい仕事ではないわ」
口元に笑みを浮かべてつぶやき、屈み込んだまま、すり足でもう一度横穴に入っていく。
狭い坑道に出ると、本坑から強い光が洩れてきた。
大きなランタンを掲げた産廃屋と、マグライトを手にしたカンナの姿が見える。Mの持つ小さなランタンが、蛍の光のようにみすぼらしく感じられた。

両足に力を込めて歩を進め、池を間にして二人と対峙する。僅か二メートルの距離だ。
「通洞坑にようこそ。待っていたわ。もう子供たちはいない。抜け穴から外に出してしまったのよ」
両足を少し開き、豊かな胸を張って静かな声で言った。
「ふん、素っ裸になっても、肉が邪魔して抜け穴が通れなかったってわけか」
カンナが憎々しげな口調で挑発した。
「まあ、そういうわけよ。肉体が美しすぎてしまったってことね」
カンナの痩せた身体が怒りに震えるのが分かった。

「あなた方の相手をするのは構わないけど、もうすぐ警察が来るわ。子供を誘拐するなんて、つまらないことをしたものね。これで産廃処分場なんて吹っ飛んでしまうわ」
産廃屋が、掲げていたランタンを下ろした。
「子供が逃げたのなら警察が来る。当たり前の話だ。カンナ、帰ろう。もう終わったんだ」
「終わっちゃいないよ。これから始まるんだ。ガキどもが逃げても、さんざん煮え湯を飲ませてくれた、この女がいる。たっぷり礼をしてやるんだ」
「こんな女は切り札にならない。時間の無駄だ。さあ、行こう」
「あたしには、行く所なんてどこにもない。兄さんが一人で逃げればいい。あたしは独りでもけじめると言ってあったろう」

兄さんと呼び掛けたカンナの言葉にあっけにとられたとき、すっとカンナが歩を進めた。池の真ん中で立ち止まり、さっと帽子を脱ぎ捨てる。
目の前の無毛の頭皮に、声にならぬ驚きの声を上げたときには、突進してきたカンナの正拳がMのみぞおちを捉えていた。

「ウッ」と、呻いて腰を折ると胸に蹴りを受けた。たまらず仰向けに倒れる。倒れた身体を押さえ付けようと飛び掛かってきたカンナの足を、横に転がりながら両足で払った。今度はカンナが仰向けに倒れる。倒れたまま咳き込んでいるカンナに飛び掛かろうと、Mは急いで立ち上がった。

遅れて池を越えてきた産廃屋の太い腕が、背後からMを羽交い締めにする。両手足を激しく振って抵抗するが、巨大な体はビクともしない。口元に涎を引いたカンナがヨロヨロと立ち上がり、Mの前に立った。続けて二発、膝蹴りが腹部を襲った。
激しい痛みが腹の奥から脳へと走り、吐き気が込み上げる。苦い胃液が口に上がってきたとき、また一発、強烈な膝蹴りが決まった。全身の力が抜け、だらしなく開いた口から胃液が溢れ出るのが分かった。産廃屋が羽交い締めを解くと、Mの裸身はずるずると地上に滑り落ちた。
カンナが背負っていた黒いザックを下ろした。Mが入り口に置き去りにしたものだ。ザックの口を開け、中の物を地面に広げた。

黒い麻縄を手に取り、腰から崩れ落ちて喘いでいるMの背後に回る。両腕をひねって背中に回し、後ろ手に縛り上げる。念を入れて厳しく両手首を縛り、余った縄を首に回した。首の下で結び目を作り、左右に縄を延ばして豊かな乳房の上下を二巻きして首縄で止めた。別の黒縄を取り、乳房の上下を縛った二条の縄を乳房の谷間できつく繋ぎ止める。

「ウー」とMが呻いた。
残酷な縄目だった。乳房の上下を緊縛した二条の縄が、胸の中心で無理に束ねられたのだ。豊かな乳房は無惨な形に歪み、縄目の間から醜く突き出されてしまった。乳首の先が痛みに震える。
余った縄でウエストを二巻きして、正面で縄止めする。もう一本の縄を二重にして臍の上で腰縄に繋ぎ、股間を通して背中に回した。
プロフィール

アカマル

Author:アカマル
http://prima-m.com/
官能のプリマ全10章
上記サイトにて公開中。

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