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12 助役(3)

部屋に戻ったセンセイはドアを開けたまま窓まで行き、大きく窓を開けた。修太たちの残り香を追い払おうとしたのだ。
開け放った窓から賑やかなセミの声とともに、湿った熱気が飛び込んできた。微かに森林の香りがした。
瞬く間に入れ替わった空気に満足して窓を閉めた。廊下に出て左右を見渡してからドアを閉め錠を下ろした。静かな学校が戻っていた。

センセイは白いバスローブを脱いで裸身を晒した。
机の横に置いた姿見の前で後ろを向いてみる。想像した以上に悲惨な状態だった。締まった小振りの尻は倍以上の大きさに赤く腫れ上がっていた。無数に赤黒いミミズ腫れが走り、所々に血が滲んでいた。足を大きく開き、股の間から姿見をのぞき込む。真っ先に爛れた肛門が目に付く。粘膜が盛り上がるほどに腫れていた。カンナが毛深いと言った陰毛が、爛れた粘膜に張り付いている。
笞打たれたときの悔しさと恥ずかしさが甦り、涙がこぼれた。

しばらく泣いた後、机の上の電話を取り、迷わず役場の助役室にダイヤルした。
「助役です」
すぐ落ち着いた太い声が、受話器から響いてきた。
「助役さん、私。今、お忙しい」と言って、また涙ぐんでしまう。助役が息を呑むのが分かった。

「何だ、センセイか。今日から夏休みだったね。あいにく私は忙しい」
「忙しそうな声に聞こえないわ」
「はははは、頭は忙しいのだよ。身体は珍しく予定がない。県知事から正式に産廃処分場を認可しないと連絡があったが、町長は出張中で明日まで戻らない。そういうわけで、明日の午後開く緊急幹部会議までは、対策を考える頭の運動しかすることはないのだよ」
いつものように自信に満ちて饒舌だった。涙ぐんでいたセンセイの口元に笑みが戻る。

「助役さん。実は私のお尻、真っ赤に腫れ上がっているのよ。死ぬほど笞で打たれたの」
送話器の前で助役が息を呑んだ。次の言葉を探しているらしい。
「何があったんだ」
直裁に聞いてきた。いつでも時間を無駄にしない人だ。
「会って話すわ。今から来られないかしら。予定が入ってないんでしょう。ねぇ来て」
また沈黙があった。
「三十分後に着く」
電話は助役から切られた。

センセイは電話を置き、押入を開けた。
部屋の中央に布団を敷き、真新しい白いシーツをかけた。
冷蔵庫を開けて氷を取り出し、洗面器に入れた。水を注ぎ入れて白いタオルを水に浸けた。
全裸のまま糊のきいたシーツにうつ伏せに寝て、腫れた尻を冷たいタオルで覆った。
火照った尻が瞬時に生き返るような気がした。そのまま目を閉じてじっと、セミの声に聞き入っていた。

電話を切って、きっちり三十分後にドアがノックされた。
「どうぞ」と答えると、鍵を回す音がしてドアが開けられた。
布団にうつ伏したまま顔を横にして、ドアを見上げる。
自信に溢れる身体を紺のスーツに包んだ助役の笑顔と目が合った。

「本当の話なんだな。私を呼びたくて嘘を言ったのかと思った」
ずかずかと上がり込んできた助役が布団の前で膝を突き、センセイの尻を被った白いタオルを取った。
「うっ」と絶句してから言葉を口にする。
「これはひどい。嘘の方がよほど良かった。何があったんだ」
問い掛けた助役が上着を脱ぎ、氷の浮かんだ洗面器の水で口をすすいだ。

センセイの尻に顔を寄せて、白い肌に無数にできたミミズ腫れに舌を這わせる。血の滲んだ傷を丁寧に舐めると、センセイの口から甘い呻き声が洩れた。
「何があったか話してみなさい。さあ足を広げて」
センセイが話す今朝からの出来事を聞きながら、助役は大きく広げられた股間にゆっくりと舌を這わせた。特に肛門の回りを念入りに舐めた。つぼめた舌が肛門の粘膜を割って入り込むと、センセイの口に歓喜に満ちた呻き声が洩れ、度々話を中断させた。

濡れきってしまった股間を助役の舌が巧妙に這う。話し終わったセンセイは痛みも忘れ、快楽の細い糸をたぐり寄せ始めていた。
「助役さんっ」と叫んだセンセイの腫れ上がった尻が細かく痙攣し、ゆっくりと弛緩していく。

身体を離した助役が優しい目でセンセイの裸身を見下ろしている。
「そうか、産廃屋の秘書役が血迷ったか。もう、あいつらを許しはしない。私の政治的な立場をはっきりさせるのが遅れたのかも知れない。センセイにも迷惑をかけてしまった。しかし、これでもう勝ったも同然だ。私は立つ」
「えっ、どうするんですか」
上気した裸身をシーツの上で大きく開き、陶然とした目でセンセイが助役を見上げた。

「来春の町長選挙に、私が立つ。もっと早く決断すべきだったんだ。鉱山会社の下請けで財をなしたやつが、町長に収まっている時代ではない。この町のことを一番良く知っているのは私なんだ。産廃処分場など建設させるものか」

「勝てるの」と尋ねたセンセイの瞳が怪しく光った。
「勝ったも同然だと私は言った。今の町長は産廃屋と一蓮托生だ。尻尾を出した産廃屋は私が全力で叩く。戦が始まるんだ。私は今日限り助役を辞める」
「素敵だわ。勝ったら助役さんのお尻を私と同じようにして上げるわ」
「センセイ。私はこの年まで独身で通してきてしまった。権威は自分で作るものなのだよ」
見下ろした助役の瞳の底で黒い炎が燃え盛っている。
センセイの裸身を再び快感が駆け抜け、腫れた尻全体が熱く火照った。
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アカマル

Author:アカマル
http://prima-m.com/
官能のプリマ全10章
上記サイトにて公開中。

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