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13 通洞坑-3-(3)

産廃屋の死体を目の当たりにして沈黙した一同の中で、未だ興奮冷めやらぬ修太が、まじまじとMの姿を見て言った。
「それにしてもMは凄い格好になったね。てかてかの丸坊主だ。おまけに眉までない。下の毛も子供みたいに、てかてかにされてしまった。きっと、こいつがしたんだ」
話しているうちに、なおさら興奮した修太が、怒りに頬を赤く染めた。
「この眉なし女め、思い知れ」
大声で叫ぶと、苦痛に呻くカンナの腰を蹴った。カンナは蹴りに反応しようともしない。左の太股から血を流したまま、全身を小刻みに痙攣させている。流される多量の血で、池も一面朱に染まっている。

「修太。カンナに何をするの。あなたには、まだ人の痛みが分からないの」
これ以上はない怒声で唸り飛ばした。修太の裸身が真っ赤に染まり、急に小さくなった。


「殺して、もう耐えられない、早く殺して」
苦痛をこらえていたカンナが、また悲痛な声を上げた。
「次の痛みが襲ってきたら、もう生き地獄だ。ねえ、誰でもいいから、あたしを殺して」掠れた声で哀願する。
しゃがみ込んでいた祐子が目の前のトカレフに手を伸ばすのが見えた。
産廃屋を殺したと思っているに違いない祐子に、カンナまで殺させるわけにはいかなかった。
「修太と陶芸屋は呼ぶまで外に出なさい。早く。今すぐに」
毅然とした大声に撃たれたように、二人は背を向けて肩を落とし、入り口に向かって歩く。
「祐子は拳銃を地面に置いて、私を良く見ていなさい」
静かに言ってから、Mはカンナの顔の前に屈み込んだ。上を向いた苦痛に歪むカンナと目が合う。
「お願い」
カンナの力無い声が耳を打つ。次の痛みが襲い掛かって来るのが分かったのだろう。
Mは小さく頷いてからひざまずき、耳元でしっかりした声で告げた。
「カンナ、あなたは今でも十分美しい」
新たな痛苦がカンナを襲った。顔が歪み、全身が細かく痙攣する。
Mはカンナの顔を跨いで大きく股間を広げた。無毛の股間の下に、脂汗の浮いたカンナの額が見える。後ろ手に緊縛された胸を張り、無毛の頭をまっすぐに正し、できるだけカンナの口と鼻が柔らかな粘膜に触れるよう細心の注意を払って、Mは腰を下ろした。
嗚咽とともに、止めどなく涙が流れる。新たな苦痛の波に襲われたカンナが尻の下で全身を震わせる。

尻の下の顔が左右に振られ、ひときわ強く股間を吸われた。
カンナの最後の命が吸っているのだとMは思った。
「ウワッー」と言う絶叫がMの口を突いた。尻の下のカンナの全身が固く硬直し、そのまま動かなくなった。

カンナの呼吸を奪った姿勢を二分間続けた後、Mはよろよろと立ち上がった。
そっと見下ろしたカンナは、瞼を閉じた美しい顔をしている。肩から力が抜け、新しい涙が絶えることなく両の頬を伝った。

泣きながらMの腰に飛び付いてきた祐子が、憑かれたように股間を舐めた。
Mは祐子をそのままにさせておいた。祐子は意識の中で二人も人を殺したのだ。そしてMは、現実に二人を殺したのだと、改めて思った。
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Author:アカマル
http://prima-m.com/
官能のプリマ全10章
上記サイトにて公開中。

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