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4.監禁(3)

急激にエンジン音が高まり、長屋門から緑色のモトクロス・バイクが飛び込んできた。カワサキのKX60に跨った進太はヘルメットも被っていない。ゲレンデヴァーゲンのリアゲートの前で迎えるチハルの目が厳しく光った。
「ごめん、待たせたかな」
チハルの前でバイクを止めた進太がエンジンを切って、素早く飛び降りながら声を掛けた。ホワイトジーンズに白いトレーナーを着ている。清潔そうな衣服が甘えた声によく似合っていた。
「ヘルメットはどうしたのよ。自分の身を守る努力をしない奴は嫌いだと、いつも言ってあるだろう」
厳しい声でチハルが叱責した。進太は肩をすくめてうなだれてしまう。真っ直ぐチハルを見ることができなかった。素っ裸で、ナイフだけを腰に吊した姿が目にまぶしい。これまで何回となく見た裸身だが、今日は特に美しいと思った。そっと上目遣いに見ると、きれいに陰毛を剃り上げた股間が目に入った。無惨に裂けた陰唇の間から、ピンク色の性器がのぞいている。鼻の奥から暴力の匂いが立ち上がった。たまらなくチハルが愛おしかった。

「ごめんなさい、きっと怒られると思ったよ。でも、最後の数学の試験が難しくて早く帰れなかったんだ。時間が惜しくてメットを取りに行けなかった。怒られるのを承知でバイクに乗ったんだ。部屋には寄らなかった。ほら、荷物もある。でも、ごめんなさい」
一息に言ってから、横を向いて背中に背負った黒いリュックを見せた。ひょうきんな仕草に、チハルの表情が緩んでしまう。まったく女扱いがうまいと思って、末恐ろしくなった。
「次から気を付けなさいよ。で、試験はどうだった」
「もちろん、うまくいったよ。今度も、市で一番は間違いなしさ」
即座に答えた目が輝いていた。チハルは吹き出したくなるのを堪えて、進太の目を見つめた。
「そう、それじゃあ褒美を上げよう。進太にぴったりのプレゼントだ」
進太の目を見つめたまま言って、さり気なくリアゲートを開けた。荷物室に向けられた進太の目がまん丸になる。

「アッ」
声にならない驚きが進太の口を突いた。狭い荷物室の床で海老責めになった博子が顔を上げ、キッと進太の目を睨みすえる。
「なあに、嫌よ。何でこんな子に恥ずかしい姿を見られるのよ。早く、向こうに行ってよ」
博子が叫んだ。あまりに怒りが激しすぎて、進太には言葉が聞き取れなかった。ただ、素っ裸で後ろ手に緊縛され、海老責めにあっている女が顔を赤くして叫んだことだけは理解できた。女の声を聞いた途端に、全身が火照り、股間が熱く疼いた。きっと勃起するなと、投げやりな気分で思い、前に立つチハルに視線を戻した。

「気に入ったでしょう。今朝の猟で生け捕りにした獲物だけど、進太にあげるよ。名前は博子。逃がさない限り、好きに飼っていい。飼う場所もさっき見付けた。きっと三十年前に、Mが監禁されていたところだと思う」
「つまり、僕たちが博子さんを監禁するんだ」
チハルの言葉に応えた声が震えていた。高々とペニスが勃起している。チハルに気取られないよう、僅かに身体を横に向けた。腰にぴっちりしたジーンズの股間が盛り上がっている。チハルと博子の視線が同時に股間に注がれた。

「ウッワー」
博子の口から嬌声が上がった。
「飼うですって、監禁ですって、何を言うの。人殺し、早く殺してよ。こんなガキに辱められるくらいなら、死んだほうがましよ。さあ、早く殺して。殺さないなら自分で死ぬ」
狂ったように海老責めにされた裸身を揺すって博子が叫んだ。今にも舌を噛み切りそうな気迫が満ちる。素早くチハルが左手を伸ばし、博子の鼻を摘み上げた。息苦しさで開いた口に、無造作にハンティングナイフの背を噛ます。博子の口先で鋭利な刃が光っている。金属の酸っぱい味が口中に広がる。唇を切られる恐怖が全身を走った。死ぬより恐ろしいと思った。博子の全身から力が抜け去り、ナイフをくわえた口元だけが震え続けた。死の恐怖すら暴力は屈服させるのだ。進太は陶然とした気持ちでチハルの行動を見ていた。石のように硬くなったペニスがジーンズの中で暴発し、射精した。精液の生暖かい感触が股間に広がる。真っ白になった脳裏にチハルの冷たい声が響いた。

「いつまでも、ナイフをくわえさせとくわけにはいかないね。博子には猿轡が必要だ。進太、ジーンズの下には何を穿いてるんだい」
「グレーのビキニショーツ」
突然声を掛けられた進太が、反射的に答えた。射精を見咎められた気がして、見る間に頬が真っ赤に染まる。
「そのパンツを博子にくわえてもらおう。進太、すぐパンツを脱ぐのよ」
チハルがナイフの柄を持ったまま命じた。進太がもじもじしていると、すかさず叱責が飛ぶ。進太は仕方なく後ろを向いてズボンを脱いだ。グレーのビキニショーツは、股間が精液で黒く濡れていた。恥ずかしさを耐えてショーツを脱ぎ、ズボンを引き上げながら丸めてチハルに渡した。
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Author:アカマル
http://prima-m.com/
官能のプリマ全10章
上記サイトにて公開中。

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