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4.突然の招き(10)

「そんな惨めな格好で難解な話をされては困る。Mは縛られたままで、体の自由も利かない。私がその気になれば、陵辱できるということを知ったがいい」
理事長の言葉で、Mの裸身がブルッと震えた。青い光の中で佇む理事長の顔をじっと、熱い視線で見据える。
「陵辱してください」
「何を馬鹿なことを」
凛とした声で誘うMの声に被せるように、理事長が叫んだ。
「性は馬鹿なことではないわ。理事長が見ようとしないことがきっと、人にとって一番大切なことなのだと思う」
菱形に緊縛された縄目から、こぼれ落ちそうなほど張りきった乳房を突き出し、中腰になってMが全身を震わせた。股間を割った縄が延びきって、陰部と肛門を激しく責めたが、歯を食いしばって痛みに耐える。

「私は老いることも、醜くなることも、決して恥ずかしいことと思わない。あるがままの自分を実現できればいいと思う」
「何を実現できると言うのだ」
「大それた事をするわけでないわ。私は、ごく自然な、毎日の暮らしを大切にしたい」
陵辱の問題が遠ざかって、一呼吸置いた理事長が先を促す。
「今の姿が自然とは思えないが、一体どうする気なのだ」
「今はオシッコがしたい。三時間も放って置かれれば当然でしょう」
Mの言葉を聞くやいなや、理事長の顔が真っ赤に染まった。怒りで震える全身の波動がMに伝わってくる。

「それだけの女だったのか。頼むにも頼む事柄がある。そんなことは勝手にすればいい」
「私は自由に動けない。部屋を汚しては申し訳ないと思っただけです」
澄ました声でMが答えた。
「大コスモスの理事長が、部屋の汚れごときで怖じ気ずくと思うか」
「その言葉で安心したわ」
Mが答えると同時に、股間を割った縄の間から四方に澪が流れ出した。鼻を突くアンモニア臭が部屋に満ちる。

「どこまで馬鹿にしたら気が済むんだ。もう容赦はしない」
理事長が叫び、怒りに震える両手でズボンのファスナーを下ろした。勃起しかかったペニスをMに向け、長々と放尿する。
素っ裸で後ろ手に緊縛され、テーブルの上に正座したMの頭から全身にかけて尿が降り懸かった。
「それ見たことか。尿にまみれた醜い裸身を恥ずかしいと思わないか。小賢しい想像力が何を生み出すというのだ」
理事長の掠れた声が頭上に落ちた。
裸身に飛び散った尿が月光を浴び、美しいまでに光り輝いている。Mは口の周りの尿を舐めてから、毅然とした声で答える。

「申し訳ありません。理事長、私の粗相を罰してください。チハルさんに買ってきてもらった品物の中に革鞭がありますから、尻の皮が剥けるまで鞭打ってください。お願いします」
理事長が無言でスーツを脱ぎ、裸になる様子が見て取れた。Mは、尿にまみれた姿勢を変え、尻を高く掲げて理事長の過酷な鞭打ちを待った。
汚れきったテーブルに横顔を着けたMの口元に、妖艶な笑みが浮かぶ。やはり身近なところで、官能の高まりは迎えられねばならない。

Mは、理事長の知らなかった地平を案内するパイロットの役割を、全身で勤めようと思った。それがこれまでMが選び取ってきた、責任と人格だけで人と交われる世界だった。個々の人間が選択する道に、何の変わりもありはしない。
「ヒッー」
長く尾を引いたMの悲鳴と、尻をしたたかに打つ鞭音が入り交じって、音響効果抜群の円形の部屋にこだました。
プロフィール

アカマル

Author:アカマル
http://prima-m.com/
官能のプリマ全10章
上記サイトにて公開中。

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