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5.遠すぎる少年時代(7)

「恥ずかしがらなくてもいいよ。僕なんか素っ裸なんだ。それから、僕が初めてMに会ったときは、Mの方が背が高かった。修太と同じように、Mの裸がまぶしく見えたものさ。さあ、修太も裸になれよ、僕が手伝う」
修太の上半身から、ピアニストが上手に服を脱がせる。
「小さいけれど、修太は理想的な体型をしているよ。たとえば、模型ファンがいたとしたら涎を流しそうだ。スケールは九十パーセントだよ。最高だ」
素っ裸にさせられた修太の美しい裸身が、恥ずかしさで真っ赤に染まる。

「きっと小さなペニスを恥じてるんだね。僕が見てやるよ」
机の引き出しからアルコールに浸したコットンを手に取ったピアニストが、小さく萎びきったペニスを指先で摘んだ。亀頭を剥き出しにしてまんべんなくコットンで拭う。修太のペニスはアルコールの冷たい刺激を受け、ゆっくりと勃起し始めた。そのペニスの先を、ピアニストが優しく口に含む。
舌先で亀頭をなぶられる刺激に耐えきれず、修太のペニスはピアニストの口の中で猛々しく勃起する。そっとペニスを口から放したピアニストが、賞賛の声を上げる。

「思ったとおりだ。修太のペニスは美しいよ。立派なものだ。小振りだからといって、恥じてはいけない。もう一度、口に含ませてもらうよ」
修太の目から限りなく涙が溢れ出した。これまで同性に小ささを馬鹿にされ続けてきた包茎のペニスを、ピアニストは賛美してくれた。Mや、チーフとの性では決して与えられない自信を、ピアニストが今吹き込んでくれていると修太は確信する。

ピアニストの滑らかな舌が、敬意のこもった動きでペニスをまんべんなく包み込む。強く、弱く、何回も飽くこともなく亀頭をなぶる舌の刺激が、修太を官能の極まりへと誘う。射精する直前、ピアニストに叱られるのではないかという恐怖が修太の脳裏を走った。
激しく腰を震わせ「ダメ、ピアニスト、いってしまうよ」と叫んでみたが、ピアニストの舌の動きは、一層激しくなるばかりだった。
修太は初めての官能の極まりを迎え、長々とピアニストの口の中で射精した。

「よかったかい」
唇の端から精液を垂らして問い掛けるピアニストに、修太は傷の痛みも忘れて飛び付き、涙を流しながら自らの精液で汚れた口を舐めた。再び勃起する感覚が、喜びに満ちて修太の下半身を満たした。
ピアニストについて行こう、そう修太は決心し、望んだ。

「僕は鉱山の町の分校の、最後の卒業生三人のすべてと会った」
独り言のようにピアニストが言った。
「えっ、光男のことも知っているの」
問い返す修太の問いに答えもせず、ピアニストは勝手に先を続ける。
「祐子を巡る二人の少年と言っていいかも知れないね。一人は祐子をまぶしいと言った。もう一人は腐っていると言う。面白いね。僕は修太の見解に同意するよ。きっと祐子にはMの影が重すぎるんだ。でも、修太は違う。独りぼっちで生きてきた歴史が、自分自身の道を切り開いている。僕と同じだ」
自信に満ちたピアニストの言葉が、大きく勃起した修太のペニスに響き渡った。

「それで、光男はどうなの」
修太は喜びの中で、軽んじていた同級生の位置を計った。
「光男は弱い男だ。虐められれるべきは修太ではなく光男だと思う」
ピアニストの答えを聞いた修太の頭脳は目まぐるしく動き、幼かった頃の記憶を辿った。光男と一緒に鉱山の町の中学校に進学したとしたら、虐められるべきなのは自分ではなく、光男に違いなかったと思う。有るべきはずであり、有り得なかった事実に修太は憎しみを感じた。理不尽な虐めはすべて、光男がもたらしたものなのだ。

「光男にはきっと、罪の償いをさせる」
修太が思っていたことを、素っ気なくピアニストが口にした。
「いつになるの」
思わず高揚した気分で修太が尋ねると、ピアニストは顔中をほころばせて恐ろしいほど澄んだ声で言いきった。
「もうすぐのことさ」
プロフィール

アカマル

Author:アカマル
http://prima-m.com/
官能のプリマ全10章
上記サイトにて公開中。

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