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6.ドーム館の黄昏(2)

「修太、遠慮せずに入りなさい。懐かしい人がいるよ」
ピアニストの楽しそうな声が、大きく響き渡った。
思いもよらぬ名前を聞いて、光男が大きく目を見開く。太い柱の影に頭を隠し、後ろ手に縛られた半身と尻を突き出した姿がユーモラスだ。白い裸身を躍らせるようにして、躊躇なく振り返る。
「修太、」
ピアニストの背後から姿を現した小柄な少年を認めて、光男が喜びの声を上げた。急いで立ち上がろうとする裸身を、尻から延びた短い鎖が意地悪く引き留める。

「ヒッー」
尻を襲う激痛に耐えかね、哀れな悲鳴が室内に満ちた。
修太の二メートル前で、醜い裸身が背を弓なりにして呻いている。六年振りに見る光男の姿だった。光男は中腰になって膝を曲げ、長い太股をぴくぴくと痙攣させている。股間から無様に垂れ下がった大きなペニスが、だらしなく左右に揺れる。

「光男はシンナー中毒なんだ。修太を迎えにいっている間は、鎖で繋いで置くしかない。蔵屋敷にある麻薬を盗むかも知れないからね」
思いがけないピアニストの言葉に、光男の裸身が真っ赤に染まった。すかさず、ピアニストが追い打ちを掛ける。
「ほら、光男がうれしがっているよ。お尻を虐められるのが何より好きなんだ。まだ、子供から抜けきっていない、弱い人間だ」

修太の視線は光男の股間に張り付いたまま動かない。無様だが、見るからに大きなペニスが修太を挑発する。一緒の中学校に行っていたら、このように虐められる光男を修太が守ったはずだと確信する。醜いまでに弱々しい裸身が、懐かしがって修太を求めているのだ。

光男を見下ろして立ち尽くす修太に、ピアニストが優しく声を掛ける。
「どうした修太、傷が痛むのかい。まだ一週間しか経っていないが、傷口を縫った糸は自然に溶けてしまうよ。もう普通に歩いて大丈夫だ。さあ、ソファーに掛けなさい。それとも、幼なじみの光男を点検するかい」
黙っている修太の肩を抱いたピアニストが、ゆっくり光男に近寄っていく。尻と足枷を繋ぐ短い鎖を極限まで延ばし、中腰になった苦しい姿勢で顔を上げている光男の前に、二人が立った。

「修太、面白い拘束具だろう。僕の父が作ったものだ。捕らえた者を手放したくないという執念が滲み出ている。尻に入れた栓と足枷の間を短い鎖で繋ぐというアイデアなど、ほとんど悪魔的だよ。この拘束具は八年前、Mの裸身を終日責めていたものだ。隅々までMの体液が染みついている」
光男の裸身がまた赤く染まった。口元が歪み「Mッー」というくぐもった呻きが口を突き、全身が激しく震えた。手足を戒めた鎖が鳴り、尻から突き出た金属棒が肛門を責める。見る間にペニスが直立し、大きく勃起していく。
股間を見つめる修太の目が、爛々と輝く。

「Mを慕って勃起したんだ。修太、ペニスを口に含んでやれ。Mが喜ぶ」
冷ややかに言ったピアニストが、修太の肩を押した。
修太が見下ろす位置に、巨大なペニスが突き立っている。
「ヤメテッ」
声を震わして叫ぶ光男を無視して、修太は股間に屈み込んだ。光男が座り込めないように、ピアニストが首輪の鎖を素早く引き上げた。

目の前に屹立した巨大なペニスに、修太は目をつむったまま口を付けた。唇に熱い粘膜が張り付き、頭が空白になる。亀頭の大きさに合わせて口を開き、口中にそっとペニスを含んだ。顔を前に出すとペニスの先が喉に届き、息苦しさに咽せそうになる。お陰で冷静になった頭が嫌悪感を伝えたが、官能に咽ぶMの裸身の思い出が一切を追い払っていった。舌先で亀頭を包み込んで舐め回すと、巨大なペニスが一層大きくなり、頭上から光男の喘ぎが聞こえた。構わず舌でなぶり続けると、口中から強引にペニスが引き抜かれた。
見開いた修太の目の前で、痙攣する亀頭の先から白濁した精液が勢いよく宙に飛んだ。修太の胸の底で、安堵と憎悪が交錯する。

「光男はダメな奴だ。幼なじみの情けを無にした。Mが泣いているよ。修太、やはり、僕たちの選んだ道が正しいんだ。個人と個人の結びつきがいくら大切だろうと、その中に入ってもいけない弱虫が多すぎる。そのことに、Mは気付きもしない。本当に腹立たしい」
驚くほど憎々しい声で言ったピアニストが手に持った鎖を放し、光男の肩を手荒く突いた。たまらず尻餅をついた光男が、肛門から突き出た金属棒を床でしたたかに打ち、激痛に泣く。
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アカマル

Author:アカマル
http://prima-m.com/
官能のプリマ全10章
上記サイトにて公開中。

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