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5.遠すぎる少年時代(3)

「俺は独りぼっちで鉱山の町の中学校へ通った。好きだった祐子も、光男もいない。Mも一足先に去ってしまった。張り合いもなく通う中学校は、俺に冷たかった。俺は背が伸びなかったし、分校から来たから、たちまちのうちに虐められた。小さな学校だったから、虐めは陰湿で性的になる。一年生の三学期が一番ひどかった。真冬の便所掃除の時間に、俺は女生徒たちに女便所で裸にされた。俺の服が汚いという理由だ。コンクリートの床に素っ裸で土下座させられ、汚いことを詫びさせられた。四つん這いのまま便器の前まで連れていかれ、便器を舐めさせられた。無様に突き出た尻を、数人が土足で蹴った。俺は泣きながら詫び、許しを願った。しかし、パニックになってしまった集団は許そうとしない。男子生徒までやって来て、俺を後ろ手に縛り上げた。汚いから見せしめにするというんだ。両足を左右に広げさせられ、縮みきったペニスの根元を細紐で縛られた。包茎の小さいペニスを愚弄する声が、回り中から聞こえた。やがて誰かが、やかん一杯の温い湯を持ってきた。紐で引っ張られたペニスの先に、少しずつ湯を垂らしだした。吹き曝しの便所は凍り付くような寒さだ。凍えきった裸身の、ペニスの先にだけ、少しずつ湯がかけられる。俺の身体は勝手に反応し、ペニスが勃起してきた。俺はすすり泣きながら、死んでしまいたいと思った。驚くことに、十人近い同級生の視線を浴びながら、俺は射精したんだ。皆の罵声を浴びて独り、素っ裸で縛られたまま便所に取り残された俺は、死のうと思った。辛うじて踏み止まったのは、剥き出しの尻を笞打たれながら耐えていた祐子の姿と、全身の毛を剃られてまで毅然とした態度を失わなかったMの姿を思い出したからだ。その後、俺は居直って生きた。ナイフをいつもポケットに入れ、誰かが虐めに来ると自分の手首を切った。流れ出す真っ赤な血を見て、皆後ずさっていった。その都度俺は、祐子とMを思い出した。悲惨な状況に耐える勇気が欲しかったからだ。飛んで行って二人に会いたいと思った。しかし、逃げ出すこともできず高校生になった。学力だけがすべての世界が俺を虐めから救ったんだ。そして、涙が涸れきった今になって、Mに会えた。別に礼が言いたいわけではないが、祐子にも会いたい」

長い話の終わりに、修太はまたビールをすすった。Mもマティニに口を付けた。Mの両頬を途切れなく涙が流れていった。幼い性が、何故これほどまでに痛め付けられなくてはならないかと思い、無性に腹が立った。修太は理解できないまま、ねじ曲がってしまった性を持て余して、Mの真似をしている。悲惨すぎた。

「いいわ。これから祐子の家に行きましょう」
流れる涙を拭ってMが言った。鏡の中の修太の顔が一瞬輝いたように見えた。


マンションの六階にある祐子の家のリビングから、チハルは織姫通りを見下ろしていた。目の下で、生家の鋸屋根工場と同様、古色蒼然とした煉瓦蔵の屋根が黒々とした闇に融け込んでいる。それほど遅い時間ではないが、織姫通りを行き交う車も疎らになっていた。
外の闇と一体になったガラス窓に、ツンと上を向いたチハルの両乳房が映っている。横のソファーでは、チハル同様素っ裸の祐子がうつ伏せに横になっている。丸い尻が呼吸と共に息づいているのが、チハルにはまぶしかった。チハルより二つも年若い祐子の裸身だったが、柔らかで温かな女の肉感を十分に漂わせている。

「Mごときには負けない」
小さくつぶやいたチハルは窓を離れ、祐子が横たわるソファーの前にひざまづいた。目の前のうっすらと汗の浮いた肌に、愛しそうに手を伸ばす。手のひらに張り付くきめ細やかな肌を、滑らかな曲線に沿ってそっとなぞる。尻の割れ目に手を滑り込ませ、股間をそっと開かせた。曲げた指先が陰部に触れると、祐子の口から「ウッ」と、小さな喘ぎが洩れた。Mの裸身に勝るとも、劣ることはないほど美しいと思う。均整のとれたチハルの股間がじっとりと濡れてきた。
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アカマル

Author:アカマル
http://prima-m.com/
官能のプリマ全10章
上記サイトにて公開中。

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