2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

7.山の生活(6)

「まだよ、ここでは駄目。走るわよ」
弥生が叫び、股間を繋いだ鎖を持って手元に引いた。激しくリングを引かれたMが、痛みに負けて立ち上がった。股間を突き出して無様に走る。弥生は草むらをかき分けて谷川に向かう。乱暴に鎖を曳いて、構わず流れの中に踏み入っていった。Mの両足を凍り付くほどの冷たさが襲った。足の間で急流が渦を巻いた。川幅が三メートルもない谷川の中央にMは曳き出された。横に弥生が並ぶ。二人は上流に向かって立った。水深は三十センチメートルほどしかない。

「さあ、いいわ。水洗トイレで用便の時間よ。ただし、お尻を水の中に入れてするの。肛門の腫れがひくわ」
弥生が優しく言ってしゃがみ込む。Mも弥生に続いた。ウサギ飛びで熱くなった股間を冷たい流れが打った。すぐに冷たさが痛みに代わる。容赦なく流れが股間を襲い、尻の割れ目を下る。とても排便するどころではなかった。

「弥生、もういいわ。冷たすぎる」
全身に鳥肌を立てたMが、力無く弥生に訴えた。
「ダメッ、私が用便したいの。Mも付き合って」
震えるMの肩を左手で抱き、穏やかな声で弥生が答えた。寒さの中で弥生の優しさが身に滲みる。Mの全身に温かさが伝わっていく。負けてなるかと思う。涙がこぼれ落ちそうになるのを耐えて、下腹に力を入れた。全身でいきむと、水中で開ききった肛門を急流がなぶっていった。爽快だった。二人一緒に用便を済ませ、立ち上がった弥生がポツンと言った。
「下流で睦月が口をすすいでいたかも知れない」

股間から水を滴らせながら、二人して大声で笑った。笑い声が林に吸い込まれ、谷川を流れ下った。久しぶりの笑いだった。

「同じものを食べ、同じように生活しているのだから害はないわ」
やっと元気の出たMが明るい声で言ってから川を上がる。Mの首に巻いたスカーフを弥生が外し、Mの股間を拭いた。
「弥生、お願い。今日はあなたのお尻を先に舐めさせてちょうだい。いつも甘えているようで気が引けるの。マラソンで二人を抜いたお祝いにしてよ」
後ろ手錠のMが歯がゆそうに頼んだ。

「いいのよ。私の方が体力があるだけのことよ。順番など気にしなくていいわ」
素っ気なく答えた弥生がMに尻を掲げさせた。温かい弥生の舌が尻の割れ目に入り込んできた。丁寧に肛門を舐め、舌を這わせる。腫れた粘膜が揉みほぐされていくのがよく分かる。弥生のお陰で肛門が爛れずに済んでいるのだ。こらえていた涙が溢れ、地面に落ちた。
「Mのお尻は二週間前と比べると、まるで別人のようよ。すっかり贅肉が落ちて引き締まってきたわ。体重も十キロは落ちていると思う」

涙に気付かない振りをして、弥生がそしらぬ声で言った。確かに体重が落ち、身体が引き締まったとMも思う。もう少し筋肉がつけば見違えるようになると、自分でも感じていた。弥生の言葉がうれしくて、Mはまた涙を流した。過酷な生活にも取り柄はあるのだ。

ウサギ飛びの罰を終えて二人で食堂に入っていったが誰もいない。罰に三十分もかかれば当然のことだった。それでも二人の裸身を赤々と燃えるストーブが迎えた。凍えきった裸身が生き返るようだ。ガスレンジの上に大きな鍋がかけられ、まだ白い湯気が上がっている。
プロフィール

アカマル

Author:アカマル
http://prima-m.com/
官能のプリマ全10章
上記サイトにて公開中。

最新記事
カレンダー
07 | 2011/08 | 09
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
free area
人気ブログランキングへ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR